現在国が勢力を上げて掲げている政策に「GoToトラベルキャンペーン」がある。本キャンペーンは国内旅行を対象に宿泊または日帰り旅行代金の50%相当を支援する政策であり、その内訳は
①旅行代金の35%を支援
②残りの15%は旅行先で使用できる地域共通クーポンとして発行
の2つに分けられています。
現在①が7月より先行して開始されており、②は9月以降に開始される予定となっています。
GoToキャンペーンはコロナウイルスの影響で冷え切った、全国各地の観光業の再活性化を目指して行われている事業で、8月下旬で約1ヶ月少しの運用期間となります。果たしてこの1ヶ月間で「GoToトラベルキャンペーン」の効果はあったのでしょうか?
GoToキャンペーンは効果あったのか?

8月下旬でGoToキャンペーン開始から約1ヶ月となります。この1ヶ月間の運用で果たして全国の観光地に良好な効果をもたらしたのでしょうか?
結論から言うと、
効果は非常に薄いです
政府が発表したGoToキャンペーンの利用者数は「延べ200万人」に達したと発表したと報告しています。この数字を見て、「結構たくさんの人が利用してるじゃん」と思われる方もいらっしゃると思いますが、2019年の夏季の国内旅行者数(外国人も含む)は7700万人となっています。
この結果を踏まえると、現時点でGoToキャンペーンでカバーできた旅行者数は、昨年全体の2.6%程度です。GoToキャンペーンを利用していない方もいると思いますが、例年の旅行者数には遠く及ばないことは明白です。
まだ9月からもキャンペーンは続きますが、現時点ではGoToキャンペーンの効果はまだまだ発揮できていないと認識せざるを得ないと考えられます。現在は感染の第2波も来ているので、積極的に旅行を推進するのか、自粛を要請するのか、非常に難しい状況ですね…。
GoToキャンペーンの効果は限定的?

先ほどGoToキャンペーンの効果は非常に薄いと記載しましたが、効果が限定的ではないか?との声も上がっています。
GoToキャンペーンはその特性上、料金の高い宿泊施設を利用した方が、安い施設を利用するよりも断然お得なのです。そのためキャンペーン利用者は比較的高級な宿泊施設に旅行する傾向になります。
せっかくキャンペーンで旅行者の増加を計ったのに、その恩恵を得られる施設に偏りが生まれてしまいます。また旅行会社と契約している施設の方が利用されやすくなったり、観光業者の間でも格差が広がってしまうことが懸念されます。
9月に入るとこれらの問題も浮き彫りになる可能性もあるため、そういった利用施設の偏りに対しても、何か対策が必要でないかと僕は考えています。
GoToキャンペーンで感染者は増えていないの?

キャンペーン開始1ヶ月時点で、GoToキャンペーン利用者の中での感染発覚例は合計10人と、比較的低水準を推移しています。
“延べ“200万人で10人程度の感染者数であるため、例年通りの旅行者数がいたとすると、単純計算で10×7700/200=385人の感染者が発生すると考えられます。(ただし同一人物が複数回旅行したいる場合や、外国人が含まれていないため、正確性はめちゃくちゃ低いです。)
現在、日ごとの新規感染者が1000人を超えているので、現時点でGoToキャンペーンによるコロナ新感染者数は非常に少ないと考えられます。
しかし現在はコロナ感染の第2波の真っ只中であるため、今後GoToキャンペーンを推進していけば感染者数が増加していく可能性は高いと考えられます。
僕は感染者数はこれ以上増加させたくないと思っていますが、それに引き換え収入が大幅に減少し、家計が非常に逼迫している方々を想像すると、GoToキャンペーンを更に推進してほしいという想いもあります。
まとめ
今回はGoToキャンペーン運用から約1ヶ月の結果についてまとめてみました。
現在は感染の第2波の真っ只中ですが、みんな様々な悩みを抱えて必死に生活しています。感染者増加を懸念する方も、経済復興を望む方も、お互いの気持ちを汲み取ってより良い関係を築きあっていくことが大切です。
現在GoToキャンペーンの効果は薄いですが、今後良い方向に向かっていくことを期待しながら、動向を見守っていきましょう。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう。